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2025.11月号/Vol.272

「おいしい仕事」

「おいしい仕事」が最近なくてね、と聞くことがあります。「おいしい仕事」とは二つの意味があって、一つは、条件や待遇が良い仕事で、もうひとつは、やりがいや達成感、新しい出会いや自らの成長の機会を得ることができた、というような仕事かと思います。どちらの「おいしい仕事」もなかなか出会えるものではありません。
仕事と料理は、よく似ています。段取り、仕込み、味見、完成、後片付け、そしてフォロー。どの工程も欠かせません。提供してもらった料理があまり美味しくなくても、「口に合わなかった」や、「好みじゃなかった」と言い換えて相手を気遣いますが、やはりそのお店からは足が遠のくと思います。

仕事でも、ミスや失敗によってクレームになることがあります。お客様から、直接クレームを言われることもありますし、場合によっては何の連絡もなく、そのままお客様を失うこともあります。そのような事態にならないためには、材料選びから下ごしらえ、味見の確認といった地道な作業が大切になります。

目に見えない手間や気配りは料理の味に表われます。仕事も同じで、事前の準備や情報共有、お客様の要望の聞き取り、困っていることの洗い出しなど、なるべく多くの情報を収集、確認していく作業が重要になります。

「段取り八分」仕事の成果は段取り次第といいます。
そういえば、新入社員の頃、社長が「日曜日の夜に、月曜日の仕事の段取りや、やるべきことを少しでも考えておかなければダメだ。」と話していたことを何十年経った今もよく覚えています。

さて、私にとって一番の仕事の「おいしさ」は、お客様から「おいしかったよ=ありがとう」の言葉をいただいたときです。その「おいしさ」を感じていただくために、弊社の「定食」には何が必要なのかを考えるようにしています。例えば、弊社らしい素材の選び方、味付けの工夫、さらにスピード感などです。派手なメニューや多くのバリエーションの料理を提供することは難しいですが、お客様の満足につながる要素は大切にしたいと思います。


先日、ある新規のお客様のサイト制作で、思いがけず大きな感謝をいただきました。特別な食材を入れたわけではなく、いつもの定食として提供しただけですが、お客様に喜んでいただき、とても励みになりました。まさに「おいしい仕事」です。
万人に受ける味ではないかもしれませんが「おいしかった(ありがとう)」と言っていただけるような、自社ならではの定番「定食」があると思います。自社らしい個性のある味付けや盛り方、店の雰囲気などについて考えてみるのも面白いかもしれません。

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